竹田恒泰 『現代語古事記』 學研プラス 2011年発行

~理解しやすさにこだわった古事記の現代語訳~

 神社巡りが趣味で、この本を読むと祀られている神様や歴史を深く學ぶことができるため、もっと面白く巡ることができると家族から本書を薦められました。
 學生の頃から日本史が好きであったこともあり、スムーズに読むことができ、ヤタガラス、ヤマタノオロチ、因幡の白うさぎの話など、聞いたことのある話が繋がっていることを初めて知ることもでき、興味深く感じました。
 古事記を勉強でき、歴史の斷片的な知識が繋がると思います。 

(リハビリテーション學部 藤田玲美)

佐野眞一 『渋沢家三代』 文藝春秋 1998年発行

~「事業は國利民福を目標としなければならない」(本書90頁)~

 本書には「財なき財閥」と呼ばれた渋沢家三代(渋沢栄一氏、篤二氏、敬三氏)の約百二十年にわたる歴史が記されています。「事業経営」に対する渋沢、巖崎両氏の考え方の違い、そして死闘???。同時代の著名人やその一族に関する記述も多く、渋沢家の人々の人間的な魅力に觸れることができるのはもちろん、幕末から昭和までの日本を知ることができる一冊です。

(経営學部 杉浦優子)

畠中恵 『しゃばけ』 新潮社 2001年発行

~他人と本當に理解し合うことは難しい~

 恐らく、全教員の中で最も読みやすく、もっとも「ゆるい」本を紹介していると思う。しゃばけは、妖怪と會話ができる病弱な若旦那と妖怪とが織りなす人情物語である。
 この本の見どころは、妖怪と対峙した際にみせる若旦那の関わり方である。臨床でこんなことが「あるある」と思いながら読んでしまうのは、私が作業療法士である性であろうか。カウンセリングに興味がある方が読んでもおもしろいかも知れない。         

(リハビリテーション學部 藤田高史)

森有正 『バビロンの流れのほとりにて』 筑摩書房 1968年発行

 小學生の時からフランス語で授業を受け、西歐文化に精通、40歳で東大の教員を辭めて渡仏、放浪の哲學者となった著者の思索の記録です。蕓術が千萬の言葉より真理を理解するきっかけになる(著者はそれを「経験」とよんだ)、自己の本質の姿を見通し、その姿に耐えることが人生だ、などと書かれていたように思います。理解できない箇所は、自分なりに解釈しつつ読んだ記憶があります。數十年の時を経て読み返しても発見が得られる書です。

(経営學部 鈴木愛一郎)

池谷裕二 『進化しすぎた脳 ―中高生と語る「大脳生理學」の最前線』 講談社 2007年発行

 大脳生理學者が対談を通して、高校生に脳の進化、心、記憶などを講義する內容である。高校生との対談形式であるため、理解しがたく手に取りにくい印象のある脳について著者は平易に説明しており、理解しやすい。
 脳地図は體が決める、あいまいな記憶が人間にとっては良い、意識の最低條件など、脳や人間の生理や行動を理解することにつながり、興味深い內容が數多く記述されている。
人間の心や體を學ぶ者にとって役立つ1冊である。

(リハビリテーション學部 林浩之)

三浦綾子 『道ありき 青春篇』 新潮文庫 1980年発行

 13年にわたる病床の青春と信仰への道のりを率直に語った自伝小説。作者の精神の成長に心を震わす読者が多い。が、少々私的な楽しみ方を口コミしたい。病床という狹い空間で、愛し愛される人々、"立派"な人々、自由でわがままで弱い人々、多様な人間模様がオムニバス映畫のように次々と登場し交差する。どんな狀況にあっても世界は拡がる...閉塞感を感じるのは自身の心だ。コロナ禍の今、読み返したい1冊。

(経営學部 岡室美恵子)

タル?ベン?シャハー (訳/成瀬まゆみ) 『ハーバードの人生を変える授業(Even Happier)』 だいわ文庫 2015年発行

學んだことを実踐するのは、結構難しいものです。
原文(英語)のタイトルと、日本語訳は全く印象が異なる本書には、
「自分を受け入れるには?」「何が心の障害になっている?」
といった実踐につながるワークが提示されていて、「幸せ」研究に関する學術研究のエッセンスを短時間で學び、実踐する構成になっています。
  
最後に、以下のような宣誓文が提示されています。
「失敗して學ぶか、學ぶこと自體に失敗するか」
「幸せ」な大學生活を送るヒントが見つかるかもしれません。

(リハビリテーション學部 林久恵)

『聖書』 日本聖書協會

 ミッション系大學(南山大學外國語學部英米科)の學生時代、英語と聖書は切り離せないと思いつつ何もしなかった。その後、そのままアメリカに留學。現地の人々と交流する中で、キリスト教を知らずにアメリカ人は理解できないという思いが強くなった。やっと聖書を開いた。聖書は、深淵な書物だが、その核となる真理は幼い子どもも理解できるほどやさしい。私にとって、聖書の「愛」との出會いは人生のターニングポイントとなった。初めて聖書を手にした大學2年のあの頃にその「愛」に出會っていればと痛感した。留學を経て、聖書は人生の羅針盤、且つアメリカ理解の基本の書となった。

(経営學部 神野真壽美)

E.B.ゼックミスタ?J.E.ジョンソン (訳/宮元博章 他) 『クリティカルシンキング 入門編 : あなたの思考をガイドする40の原則』 北大路書房 1996年発行

 大學教員になりたての頃に參加した研修會で、初めて耳にした「クリティカルシンキング」という言葉。直訳すると批判的思考ですが、本書では適切な規準や根拠に基づく、論理的で、偏りのない思考と定義しています。世の中に溢れている情報を鵜呑みにすることはありませんか。その情報の根拠は何か、原因は何か、そういったことを考える「態度」を身につけさせてくれる本です。本書は、日常における事象をテーマにした構成がされているので、読みやすいです。是非ご一読をお勧めします。

(リハビリテーション學部 冨山直輝)

山崎豊子 『大地の子』1~4巻 文春文庫 1994年発行

~ありのままの現代中國が見える本~

 大學時代に読んで衝撃を受けた作品の一つです。NHKでドラマ化もされ、話題になりました。日本人である主人公の迫害と苦闘、養父との親子愛、別れた肉親との再會などが描かれています。また、この作品は著者の緻密な取材が元になっている事実に近いフィクションであり、登場人物も當時存命の人は分かりやすい仮名になっています。
 日中戦爭から新中國成立、文化大革命、日中國交回復、中國共産黨の権力闘爭といった現代中國史に対する理解が深まる一冊です。

(経営學部 日下部直美)